偉い人との食事会で上手な返しが出来なかったので打ちひしがれて、ぼんやりしていたら、若い後輩がしゃべりかけてきました。
若い後輩「Anaisさん！えびの天ぷらよりしその天ぷらの方がおいしいですよね！」
私「なあなあ、ヘーゲルとか好きじゃない？弁証法的発展って日常会話でもあり得るよな」
若い後輩「えっ！！ヘーゼルナッツの話ですか！Anaisさんがバレンタインにくれるチョコですよね！毎年ありがとうございます！今年も下さいね！お弁当が発展するんですか！みんなお弁当のおかず楽しみにしてるから！また盛り上がるんじゃないですか！」
私「あっ！バレンタイン忘れてたわ。ありがとう」
ヘーゼルナッツ入りチョコレートはおいしいからバレンタインデーにあげると喜んでもらえるというのが疑いようのない真理だった。若くて素直な後輩はかわいいというのもまた真理だった。怒られていたらかばってあげたいと思ったのも真理だった。女も若者も愛嬌がないとかわいくないのはロマン主義的イロニーではないはずだった。
Anais